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「劈開」特別インタビュー
スタッフ:まずは、この楽曲が作られた経緯を教えてください。
隈江:もう1年ほど前のことなのでちゃんとは覚えてないんですが、
タイアップというものにすごく憧れがあったんですよね。既存の作品を引き立たせることもそうだし、
それによって自分の曲の解像度もぐっと高くなるだろうなっていう思いがあったので。
そんなときにたまたま友人が日記を書いているってのを聞いてそれを見せてもらって、そしたらすぐにアイデアが湧いてきて
この楽曲ができたって感じです。
スタッフ:なるほど、この曲は暗闇から徐々に光に向かって進んでいくような印象を受けましたが、ご友人もこの曲のような状態だったんでしょうか?
隈江:ホント歌詞のまんまですね、本人にも「俺みたいな曲だな」て言われました(笑)
当時の彼は自分のやりたいことを掛け持ちしながらすごく忙しい大学生活に追われていて、半分失踪状態というか、連絡がつかない時もありました。
日記は落ち着いてから本人が当時を振り返って書いたもので、今回の曲も主人公が自分の過去を振り返って、やっぱり何が正解で何が不正解か分からないけど、時間をかけて再スタートしようと決心するという内容になってます。
スタッフ:歌詞の最後にある「恥も誤字も抱えずっとここで待ってるからそれだけ忘れないで」とはどういう意味なのでしょうか?
隈江:「恥も誤字も」っていうのは、彼の日記がところどころ誤字ってたのと、過去の過ちを恥じるような内容だったので、
「ここで待ってるから」は記憶から消すことはできないからなと言うようなニュアンスで書きました。
嫌だった記憶っていつまで経ってもふとした瞬間にフラッシュバックするものですからね。
スタッフ:戒めというか、十字架のような意味を込めた楽曲なんですね
隈江:というよりは教科書のほうが近いかもしれないですね。
失敗は取り消せないけど、それをずっと根に持っていては次へは進めない。だからといって言い訳してなかったことにしては成長できない。
なので事実を認めて同じミスをしないようしてほしいけど、真面目に抱え込みすぎて良くない方向にいかないように定期的に思い出そうよっていう。
どっちつかずなメッセージだけど、だからこそ解釈の自由度が増すいい意味で都合の良い歌詞ですね。
スタッフ:過去から学ぶ、まさに教科書ですね。もし隈江さん自身がリスナーとしてこの曲を聴くなら、何を感じますか?
隈江:大分難しい質問ですね(笑)
でも忙しい日々に追われる感じとかはすごく共感するだろうなとは思いますね。僕もバイトをしながら大学に通いながら音楽をしていたので、特に卒業前は大忙しでしたからね。
でも自分の過ちは絶対認めたくないタイプなので、この歌の主人公は結構素直だなとも感じるだろうなって思います。自分で書いた歌詞なんですけど(笑)
スタッフ:自分で書いた歌詞なのに自分の主観とは違うものが出来上がるなんて不思議ですね。
隈江:そうですね。でも僕の場合は珍しいことでもなくて、前作のミモザなんかは主人公が女性で、
自分が経験したこと無いような境遇が物語の構成になってるので、「自分だったらこう!」ていうよりも「こういう時こう動く人いるよな」て感覚のほうが近いです。
もちろんその中に自分の考えを入れることもあるけど、それをやりすぎると主観的で共感を得づらいものになりそうで、なるべく聴く人目線で歌詞を書くようにしてます。
スタッフ:次はアレンジについて色々聞かせてください。今回の楽曲の構成は結構特殊ですけど、どのように決まったんでしょうか?
隈江:古いデータが残ってないので性格には覚えてないのですが、結構すんなりこの構成になった記憶があります。
というか曲作ってるときはあんまり次はBメロで、その次サビで、とかは全然考えてなくて、なんとなく行きたい方向に向かっていくのについて行ったらなんかできたっていうのが多いですね。
今回の曲もRECのときに初めて変則的なことに気づきました(笑)
スタッフ:やはりコード進行から作っていくのでしょうか?
隈江:場合によりますね、メロディーからの時もあるし、コードからの時もあります。
思いついたところから広げていくことが多いですね、今回の楽曲はピアノのコードが先のセクションもあれば、メロディーが先に思い浮かんだセクションもあります。
あくまで僕の場合ですけど、コードが先の場合は順当な流れで、メロディーが先のときは不規則な流れになりやすいです。
スタッフ:途中のギターソロなかなか独特ですよね
隈江:そうですね、作ってるときは何も思わなかったんですけど、改めて聴き返してみるとギターらしくないフレーズですよね。
名前は伏せますが、某POP髭バンドの某映画主題歌のシンセソロにかなり影響受けてますよね。コード進行もちょいちょい音を繰り返す感じもなんか似てるし。
ギターソロはRECも担当してくれた ※SSWの福田詠一郎さんに弾いていただいたんですが、デモは打ち込みのギターだったのでデータもらったときは感動して涙が出そうでした。
※SSW = シンガーソングライター
スタッフ:最後にリスナーの方に一言お願いします。
隈江:人生って初めてのことばかりのくせに、当たり前のようにそれが日々積み重なっていって、どこかでパンクしていくのは当たり前であり何も劣っていることじゃないと思います。
でも原因は人それぞれで、当然、僕一人が偉そうに口出しして解決できるようなことではないとです。なのでこれからも音楽を通じて一緒に喜びや悲しみを共感できたらと思ってます。
今後もGerman Grizzlyをよろしくお願いします。